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コラム

鎌倉が世界遺産にならない本当の理由

IMG_7305 現在日本の世界遺産数は19あり、先日「明治日本の産業革命遺産 – (山口、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、岩手、静岡)」にて世界遺産登録が決定。また日本が長崎の教会群をユネスコ世界遺産に申請したことは記憶に新しい。 日本の世界遺産にはかつて繁栄を築いた京都や奈良の文化財が含まれているものの鎌倉時代を築いた鎌倉の文化財については登録が無い。実際に足を運んでみると歴史を感じるモノは残っているはずなのに、なぜなのか。 世界遺産登録の審査を行う国際記念物遺跡会議(イコモス)は以下見解で述べている

鎌倉は歴史を普遍的価値を証明するのに十分でない

?? 詳しい理由を調べてみると、「武家の、古都としての物的証拠が不十分」となっているようだがこれは疑問だ。時代を築いた歴史的な建物や雰囲気を感じ楽しむことができることが鎌倉が人気の理由なのにそれが公的機関からすると断固として認められないのだから不思議なものである。 そもそも鎌倉エリアには公開されている寺院や歴史的建造物が数多くあり物的証拠などいくらでもある気がするのだがイコモスからすれば「調査が行われていない」ため「証拠不十分」らしい。 うーん、これは何か別の本音がありそうだ。。

マナーやゴミの問題かも

富士山が2013年に世界遺産登録されたのは「富士山」というモノが評価されたのではなく「富士山がある文化」が評価されたという文化遺産だった。 2013年以前も世界遺産が長年期待されていたが登録に至らなかったのは「ゴミ問題」がひとつのネックだったらしい。富士山は登山客が捨てるゴミで溢れかえっており富士山そのものはよくみると美しくないらしい。 同様に鎌倉もこの問題がある。特段街が汚いわけではないが 都心から1時間ほどでこれることもあり毎日多くの観光客が訪れ、平成25年には2,308万人もの観光客が訪れた。こんなに多くの人が訪れるのだからどうしてもマナーやゴミ、交通渋滞の問題が出てきてしまうのも頷ける。 ちなみに、平成25年の京都府への観光客数が約約5,564万人、平成26年の横浜市内への観光客数が3,452万人なのだから鎌倉も負けていないほどすごいのである。というか京都すごい。。

周辺住民はポジティブってほどでもない

世界遺産に登録されることは言ってみれば「大フィーバー」であり「大逆転チャンス」なのかもしれない。 観光PRのため、町興しのために住民は血気盛んに世界遺産登録を願うものだが上述の通り鎌倉は既に「有名」だ。いやそれどころか鎌倉~江ノ島を休日にめぐるとわかるが人と車でごった返しているのだ。 道路は万年渋滞スポットとなり休日の江ノ電など満員電車さながらの光景になる。これらの状況を痛いほど感じている住民が世界遺産を切望することはあまり無いと思う。 というか現状でも江ノ電は時間によってはパンク寸前に見える。 かといって観光客を倍増させることでインフラを整備することも文化の破壊につながってしまう。京都駅周辺のあまりの未来感に失望した方も多いはずだ。 世界遺産ラッシュの日本、鎌倉の登録はもちろん日本の誉れであるが 登録を期待しているのは皮肉にも鎌倉市民以外のほうが多いのかもしれない。

お読み頂きありがとうございました。
記事:株式会社アカリデ